取材協力
コンチネンタル航空 http://www.continental.com/
クイーンズランド州観光公社 http://www.queensland.jp/
サンシャイン・ステートと呼ばれるクイーンズランド州は オーストラリア大陸の北東部を占める2番目に大きな州。南回帰線の走るこの州は、その名の通り一年中明るい太陽の光に包まれた楽園として知られています。
中でも北部に位置するケアンズは自然環境に恵まれた地質学上の奇跡であり、自然遺産の宝庫。
2つの世界遺産を擁する彼の地は壮大な熱帯雨林、美しい海や湖に囲まれた田園地帯が広がります。
そこで今回はWJCとしては珍しい2回連続のオーストラリア特集として今回は『陸の楽しみ編』、次回は『海の楽しみ編』と題してケアンズの魅力をお届けしたいと思います。
それではみなさんご一緒に。
キュランダ観光鉄道は100年以上の歴史を持つレトロな車両。あの鉄道ファン垂涎の名番組「世界の車窓から」において10年以上に渡りオープニングシーンを飾ってきた猛者である。もともとは鉱山事業用に建設された鉄道だったが、現在は観光客を楽しませるためにキュートな車体を揺らしています。
写真左は当時の鉱夫たちが最初に水を入手する場所だったという意味のフレッシュウォーター駅。現在も往時の雰囲気満点。旧型客車を利用したカフェなども用意されており食事を楽しむにも快適な設備を有している。終点キュランダ駅からは写真下の熱帯雨林テーマパークであるレインフォレストステーションへお立ち寄りを。アボリジニダンスショーやコアラなどもみなさんをお待ちかねです。
気候変動に伴い熱帯雨林は気温と湿度が高い高地に後退してしまいました。現在ではクィーンズランド州北部のクックタウンからタウンズビルへ、長さ約500km(面積約90万ha)という海岸線の小さなエリアへ縮小しています。
暖かく水分の豊富な熱帯雨林には、いうまでもなく数多くの生命体にとっても住みやすい場所です。オーストラリア国土の0.01%という猫の額ほどのスペースには、オーストラリア全体のシダ種の65%、ほ乳類の36%、淡水魚の37%、鳥類の50%などが生息しています。
そんな懐深い熱帯雨林を上空から堪能できるのがスカイレールです。全長7.5kmの長さを誇るゴンドラから見下ろすと、果てしなく広がる熱帯雨林はまるで海!所要時間片道最短1.5時間の遊覧もケアンズならではの貴重な体験。
また、レインフォレスト・ネイチャーパーク内では水陸両用車の熱帯雨林を探索したり、コアラやカンガルーを鑑賞し(記念撮影も)、さらにはアボリジナルショーを堪能することもでき満足度100点。
送迎バスに乗り込み、ケアンズから30分少々のドライブは左右に広がる牧歌的な風景とダイナミックな運転手がいかにも大陸的。キュランダ村の奥にある、ブレージングサドルズのベースファームへ到着すると少しホッとします。
こちらには日本人スタッフが多数控えており、なんとなく心強い。乗馬とATVバギーのいずれかを楽しむことができますが、個人的にはカウボーイ気分に浸れる乗馬をオススメします。日本の乗馬コースとは比べ物にならないほど広大な敷地はアップダウンもあれば川渡りもあり。本格的に開拓者魂を満足させてくれること請け合いです。ちなみに運動後のBBQもいい感じ。
旅の締めくくりにはジャプカイ・アボリジニ・カルチャーパークでの夕げを。バイキングを楽しみながら(美味!)アボリジニ文化の一端をかいま見ることができます。ジャンプカイとはアボリジニの一部族の呼称。そもそもアボリジニとは狩猟採集生活を営んでいたオーストラリア先住民の総称なのです。
数万ないし十数万年以前にオーストラリアに上陸したアボリジニは、混血を繰り返しながらさまざまな固有の文化を創出してきました。有名なところでは、いわゆるブーメランを発明したのもアボリジニですが、昨今ではアボリジナルアートと呼ばれる彼らの美術品が人気を集めています。700を超える部族が250以上の言語を生み出したといわれていますが、残念ながら現在ではその母集団は激減していることは想像に難くありません。
西欧諸国がオーストラリア大陸を発見して以来、アボリジニたちはいわれのない迫害を受けることとなりました。世界史にしばしば見られることですが、西欧列強の未開地搾取がオーストラリアにおいても強行されたのです。1788年にオーストラリアがイギリス政府により植民地化された後、アボリジニ民族は実に人口の90%以上を失ったといわれています。さらに白人やアジア人などとの混血が進んだせいもあり、純粋なアボリジニ民族はほとんど姿を消してしまいました。
しかし今では過去の歴史を反省し、また彼らの存在を尊重する風土が一般的です。むしろ先述のように、その素朴かつ奥深いアボリジナルアートに魅せられる人は少なくありません。美術のみならず音楽やダンスなど、アボリジナルの文化はわれわれにとって神秘的な魅力にあふれているものです。そんな彼らの精神性に旅の情緒を感じながら、ここでしか味わえないひと時を堪能して、おやすみなさい。
次回もオーストラリア特集後編へと続きます。